深夜コンビニに現れる謎の「おおいさん」　不可解な現象と店員の証言を追う

■リード文
2024年春、都内某所のコンビニエンスストアで、「おおいさん」と呼ばれる謎の来店客にまつわる不可解な体験談が複数の従業員から語られている。
深夜帯に現れるこの人物に対し、店内では奇妙な現象や事故との関連を示唆する出来事もあったという。
現場取材と関係者証言をもとに、「おおいさん」の実態を検証した。

■謎の客「おおいさん」　店員が語る異質な存在

「おおいさんが来たら目を合わせるな」。
新人アルバイトとして働き始めた20代男性Aさん（仮名）は、初日からそう先輩に注意を受けたという。
当時は業務習得に追われ、忠告の意味を深く考える余裕はなかった。

数か月後、後輩アルバイトBさん（仮名）が入社し、ある夜勤で「おおいさん」と遭遇した。
当日は深夜帯、店内には中学生と見られる3人組が立ち読みしていた。
Bさんは不審行動を警戒し、レジ前から目を離さなかった。

■不可解な言動と奇妙なやりとり

「いらっしゃいませ」と声をかけると、40代後半と見られる男性客が「こんにちはー、おおいさんです」と名乗った。
Aさんは「出ましたね。
おおいさん。
店長が言ってた人ですよ」とBさんから耳打ちされ、先輩の忠告を思い出したという。

「まいるどせぶんと、このガムと唐揚げちょうだい」。
注文は通常だったが、その後「どっちかのいのちちょうだい」と冗談とも本気とも取れぬ発言を繰り返した。
AさんとBさんは対応に苦慮しつつ、「申し訳ございません。
当店では取り扱っておりません」などと応じた。

会計後、客は針金細工と小銭をカウンターに残し、店を後にした。

■夜ごと動く針金細工　店員が目撃した異常現象

翌日、Aさんが店長に針金細工の件を報告すると、「おおいさんが何か置いていったのか」と神妙な表情で尋ねられた。
針金細工はバックヤードに保管され、次回来店時に返却することになった。

その夜から、別の異変が始まる。
Bさんが「針金細工が動いている」と涙目で訴えた。
複数の夜勤スタッフも同様の現象を確認し、「まるでミミズのように箱の中を這っていた」と証言する。
不可解な動きは数日間、夜間のみ続いたという。

■交通事故と奇怪な映像　不吉な連鎖

現象が発生して数日後、針金細工のうち一本が痙攣し動きを弱めた。
その翌日、近隣で中学生の死亡事故が発生。
運転手は「誰かが道路に立っていたためバイクが急ブレーキをかけた」と証言している。

さらに翌夜、店長と先輩が夜勤だった際に「おおいさん」が再来店。
針金細工を返却しようとしたところ、防犯カメラに「首のない少年の遺体がレジ前に横たわり、何かを探すように手を動かしていた」「おおいさんの手には少年の首のようなものがぶら下がっていた」という異様な映像が記録されたという。
レジ前に戻ると遺体は消えていた。

■広がらない噂　地域限定の都市伝説か

Aさんが他のコンビニや深夜営業のレンタルビデオ店で働く知人に「おおいさん」の話を尋ねたところ、該当する人物を知る者はいなかった。
地域限定の都市伝説なのか、あるいは一部店舗にのみ現れる特殊な来店客なのか、実態は不明だ。

■専門家の見解と今後の展望

都市民俗学に詳しい加藤亮教授（都内大学）は「深夜帯の店舗では、社会から孤立した人々が不安や恐怖を投影しやすい。
『おおいさん』のような存在は、店員の連帯感や非日常体験を語る上で象徴的な役割を果たす可能性がある」と指摘する。

不可解な現象と事故との関連性は現時点で確認できない。
今後、同様の証言が他地域でも報告されれば、さらなる調査が必要になるだろう。

読者の皆様も、深夜の店舗で異変に気付いた場合は、冷静な対応と記録を心がけてほしい。