深夜のマンションで繰り返された「子供のチャイム」──大学生が体験した不可解な現象の真相

■8階建てマンションで深夜に起きた不可解な出来事

2022年春、都内の8階建てマンションで大学生が体験した「不可解な現象」が、周囲の住人や友人たちの間で静かな波紋を呼んでいる。
取材班は、当事者である大学生Aさん（20代・男性）および関係者への聞き取りを通じて、一連の出来事の詳細を明らかにした。

■「深夜3時のチャイム」…Aさんが語る体験

Aさんは当時、同級生Bさんの部屋（最上階8階・3LDK）を訪れていた。
Bさんは3人でルームシェアをしており、マンションには他にも学生や家族が住んでいたという。
建物は築年数が経過しており、敷地内の植栽が手入れされていないなど、全体的に「古めかしい印象だった」とAさんは振り返る。

Aさんによれば、事件の発端は友人宅を訪れた日の昼間、エレベーターで偶然出会った4～5歳ほどの男児だった。
男児は「6階に行きたい」と伝え、Aさんが6階のボタンを押した。
その後、男児は603号室のインターホンを押し、「ちゃんとでてきてくれるかな〜」とつぶやいていたという。

■午前3時、再び現れた少年

夜が更け、Aさんたちは酒類が足りなくなったため、午前3時頃に近隣のスーパーへ買い出しに出かけた。
エレベーターに乗ると、昼間と同じ男児が再び現れた。
Aさんは「こんな時間に子供が一人でいるのは不自然だと感じた」と話す。

今回は「7階に行きたい」と男児が告げ、Aさんが7階のボタンを押した。
男児は703号室に走り、「ちゃんとでてきてくれるかな〜」と再び口にして、チャイムを鳴らしたという。

■「603号室に子供はいない」…住人・友人の証言

不可解な出来事を受け、AさんはBさんやその先輩に状況を説明。
Bさんによると、「603号室には子供は住んでいない」という。
先輩も「昼間にインターホンの音は聞こえたが、誰もいなかった」と証言した。

Aさんたちは不安を感じつつも、その夜は就寝を決意。
しかし、直後に803号室のチャイムが鳴り、Aさんは「直感的に玄関を開けてはいけない」と感じたという。
Bさんが玄関を確認したが、外には誰もいなかった。
ただし玄関に近づいた際、小さな子供の声で「ちゃんとでてきてくれるかな〜」というささやきが聞こえたと証言している。

■「もし玄関を開けていたら…」専門家の見解

この不可解な体験について、都市伝説や怪談を研究する井上雅彦氏（民俗学者）は「集合住宅のエレベーターやインターホンにまつわる怪異談は全国で報告例がある。
目撃証言が複数ある場合、不審者など現実的背景も考えられるが、時間帯や状況から通常の住民や子供とは考えにくい」と分析する。

Aさんは「それ以来、友人宅には行っていない。
もし玄関を開けていたら何が起きていたのか、今も考えることがある」と語る。
Bさんも卒業後、同マンションを退去したという。

■今後の展望と読者への問いかけ

今回の事例は、都市部の集合住宅における不可解な現象の一つとして、住民の不安や防犯意識の向上にも影響を与える可能性がある。
今後も同様の体験談が寄せられた場合、警察や管理組合による対応が必要となるだろう。

あなたの身近でも、説明のつかない体験はないだろうか。