でーじ不思議さー！弟に起きた沖縄のゆんたく怪談

これはね、うちの弟に起こったでーじ不思議な出来事さー。

うちと弟は年が近くてね、実家では同じ部屋を使ってたわけさー。
狭い部屋に男二人、毎日ケンカばっかりだったけど、ピンチの時はちゃんと助け合う絆があったと思うよー。

弟が成人するちょっと前くらいの話さー。
学生生活を楽しんでた弟は、その日も夜遅くに帰ってきたさ。
うちは寝てたんだけど、なんか音がして目が覚めて、また寝ようかなーと思ってたさー。

― ヴーン…ヴーン…

携帯のバイブ音でまた目が覚めたわけよー。
うちの携帯じゃなくて、弟のだったさ。
でも弟はお酒飲んででーじ眠ってるみたいで、全然起きる気配がないさー。

― おい、電話鳴ってるさー！うるさいから早く出てよー！

うちが弟をゆっくり起こしたら、弟は携帯見て「え？136？何これ」ってでーじびっくりしてたさー。

弟「こんな番号あるの？」
うち「分からんけど…とりあえず出てみてさー」

携帯はずっと鳴ってたけど、弟がやっと耳に当てたさー。

― はい。
え？いやオレに言われても…。
はい、ちょっと待ってね〜。

そう言って、弟はメモを取り始めたさー。

― はい、分かりました。

電話が切れた後、うちが「何だったの？」って聞いたら、

― 亡くなってる人の住所を教えるから、そこに行ってほしいって。
警察でもないのにさー。
とりあえずメモしたよー。

って、でーじ意味分からん話さー。
でもうちらはそのまままた寝てしまったさ。

次の日の朝、弟のメモがそのまま机に置かれててね。
「あれは夢じゃなかったんだなー」ってちょっとびっくりしたさー。
弟の携帯も見てみたけど、136からの着信履歴はなかったさ。

調べてみたら「136」は電話履歴を教えるサービスって分かったけど、136から直接電話は来ないらしいさー。
メモした住所も調べたら、人があまり行かない場所だったさー。
謎が深まるばー。

― そんな遠くないし、オレ友達と行ってみるさー。

弟は現地に行くことにしたさー。
うちは「おう」って返事しただけで、何が起きるか全然分からんかったさ。

その日の夕方、弟から電話が来たさ。

― 兄ちゃん、でーじなことになったさ。
今警察にいるよー。

「ええ！？なにがあったばー？！」両親はまだ帰ってなかったから、うちが警察署に行ったさ。
警察には弟と友達2人がいたさー。

話を聞いたら、メモの住所に行ったら廃墟があって、なんとなく中を探したら本当に人の骨があって、でーじびっくりして警察に通報したって。
事情聴取があって、保護者が来るまで帰れないってことで、うちが呼ばれたさー。

警察には「心霊スポット巡りしてたら偶然見つけた」って話を合わせたさー。
遺体は首吊りの跡があって、亡くなってから長い時間が経ってたって。
とりあえず家には帰れたさ。

でもね、それから弟に変なことが起き始めたさ。

最初は「今テレビに変なの映らなかった？」って言い出して、録画して確認しても何もなかったさ。
でも弟は「女の人の影みたいなのが見える」って言うさー。

両親に相談しても相手にされなかったさ。
でもだんだん弟は日常でも「女の影が見えた」って言うようになって、でーじ困ったさー。

これは廃墟にあった遺体の霊の仕業かなーと思ってね、神社でお祓いしてもらって、お守りも弟に持たせたさー。
友達にも相談して、いろいろやったけど、弟はどんどん悪くなったさー。
女の影が怖くて、外にも出たがらないし、お風呂とか洗面所にも行きたがらなかったさー。

両親もやっと異変に気づいて、知り合いに頼んで除霊してもらうことになったさー。

除霊の日、霊能力者の女性3人が来てくれて、お経をあげたり、長い時間かかったさー。
説明してくれたのは、

「除霊は終わりましたが、失敗しました。
霊が強い念を訴えてるけど、何を求めてるのか分からないさー。
会話にならない状態ね。
要望を叶えれば成仏すると思うけど…」

ってことで、でーじショックだったさー。
もう弟は助からんかも…って悲しくて泣きそうになったさー。

でも、諦めきれなかったから、うちは警察署に行って遺体について聞いてみたさー。

警察は最初は教えてくれなかったけど、うちがしつこく頼んだら、少しだけ教えてくれたさー。
若い女性の遺体で、死因は首吊り。
廃墟の持ち主とかももうみんな亡くなってて、調べようがないって。

最後の手段で、うちは廃墟に行ったさー。
現場で直接お願いしたら何か変わるかもと思ったさー。

途中で線香と花を買って、現場で線香に火をつけて花を置いて、「お願いだから成仏してねー！」って祈ったさー。

そしたら、どこからか女の人の声で「ありがとう」って聞こえたさー。

この時ほどでーじ怖かったことはないさー。
声も出せなくて、でーじ急いで廃墟から逃げたさー。

びっくりしたことに、それから弟はみるみる元気になって、女の影もまったく見えなくなったさー。
今ではうざいくらい元気いっぱいさー。

うちの考えだけど、あの遺体は誰かに供養してほしかっただけなんじゃないかなーと思うさー。
自殺したけど、誰にも見つけられなくて、苦しみが続いてたのかもね。
助けを求めて、たまたま弟が選ばれたのかもしれんさー。

弟に聞いても心当たりはないって。
唯一思い出すのは「ゼミの研究でその地域に行ったことがある」くらいだってさー。

でーじ不思議な話だったけど、今はみんな元気で良かったさー。
またやーさい。