恋愛の話:家族の愛に包まれて旅立つ日――母と私の記念のスプーン

家族の愛に包まれて旅立つ日――母と私の記念のスプーン

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■【起】〜愛情に育まれた日々のはじまり〜
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私は、不妊治療の末にようやく両親のもとに生まれてきた子供だと聞いています。

幼いころから、両親は私をとても大切にし、惜しみない愛情を注いで育ててくれました。
もちろん、時には叱られることもありましたが、何不自由なく、温かい家庭の中で過ごすことができました。

年の離れた子供だったからこそ、両親にとって私は特別な存在だったのかもしれません。
家族は本当に仲が良く、私は両親のことが大好きでした。

■【承】〜新たな愛との出会いと葛藤〜
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やがて私にも、両親以外に好きな人ができました。
学生時代から何人かと交際しましたが、初めて「結婚」を意識した相手でした。

しかし、その彼とは遠距離恋愛。
結婚を考え始めると、両親や友達と離れて暮らすことへの不安が頭をよぎりました。
家族と過ごした日々、故郷での思い出――それを手放す覚悟が持てずに、気持ちは揺れ動いていました。

そんな中、バレンタインの日。
彼から「逆チョコ」と共にプロポーズを受けました。
きっとそうだろうという予感はありましたが、その場で即答できず、次のデートまでの2週間、私は悩み続けました。

■【転】〜決断と旅立ちの日、母へのサプライズ〜
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悩み抜いた末、私は彼と結婚することを決意しました。
プロポーズされた時の嬉しさと、彼への強い愛情が、私の背中を押してくれたのです。

結婚を決めてからは、両親や友人とできるだけ多くの時間を過ごしました。
同時に、新生活の準備も少しずつ進めていきました。
家を離れる寂しさを感じながらも、新しい人生の一歩を踏み出す希望もありました。

そしてついに、結婚式当日。
緊張しながらも、式はあっという間に進んでいきました。
披露宴では、両親へのサプライズを用意していました。
彼のお母様が「ラストバイト」をした後、私の番がやってきました。
私は母に内緒で持ってきた自宅のスプーンを取り出し、母に渡しました。
母は驚きながらも、スプーンでケーキをすくい、私に食べさせてくれました。
その瞬間、母の目には涙が光っていました。

■【結】〜思い出のスプーンと続いていくぬくもり〜
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ケーキを食べさせてくれた思い出のスプーンは、式場で綺麗に洗ってもらい、母が大切に持ち帰りました。

今でも実家には、そのスプーンが残っています。
たくさんの思い出と、家族の愛情を象徴する品として――。

私は新しい生活を始めましたが、家族のぬくもりは、いつも心の中で支えてくれています。
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