でーじ不思議なおっさんと、ちゅらな思い出さー

自分が小学生のころね、近所でちょっと有名なおっさんがいたさー。

そのおっさん、いつもぶつぶつって何か呟きながら、町をゆっくり歩いてたさー。

うちの両親も、みんなも「ちょっと奇妙だから近寄らんほうがいいさー」って言ってたから、話しかけたこと無かったんだよね。

当時はサッカークラブに通ってたんだけど、ある日、思いっきりぶつかってしまって、首を痛めてしまったさー。

結局、鎖骨の骨も折れちゃって、急いで病院行ったさー。

その時、校門のとこから「あのおっさん」がこっち見てたんだよー。

次の日、首をがっちり固定して学校行ったさー。

休み時間に廊下の窓から外見たら、おっさんがいるわけさー。

で、帰り道、友達と一緒に帰ってたら、おっさんが待ってたさー。

おっさん、ゆっくり近づいてきて、俺の首のとこにすーっと手を当ててくれたさー。

その間、数分ぐらいだったかなー。

おっさんの額、汗ででーじぐっしょりだったさー。

さすがに怖かったから、おっさんが手を離した瞬間、家まで走って帰ったさー。

家について両親に話そうとした時に気づいたんだけど、首の違和感がでーじ無くなってたさー。

1週間後、経過を見せに病院行ったら、医者が「まあ！」ってでーじびっくりしてたさー。

骨折の跡が全然なかったらしいね。

俺はその話を両親にしたけど、全然信じてくれなかったさー。
（治ったこと自体は不思議がってたけどね）

自分も半信半疑だったけど、おっさんにお礼言いたくて探したけど、もうどこにもいなかったさー。

今思えば、子どもたちには結構評判良かったおっさんだったんだよね。

今も元気にしてるといいなーって、ふと思うこの頃さー。