はじめての新人指導で築いた、やさしい先輩後輩の時間

社会人3年目の私が、新人教育を任されることになりました。

新しく教育担当をすることになった彼は、ハキハキとした好青年です。

最初の出会いのときは、お互い少し緊張していて、どう接したらよいのか迷ったのを今でも覚えています。

その後、月日が経つにつれ、私たちは先輩と後輩としての信頼関係を築き、二人で飲みに行くほど仲良くなりました。

そしてある日の帰り道、大衆居酒屋でお酒を飲んだ後、ふと彼が「明莉さんは彼氏いるんですか？」と聞いてきたのです。

この時は意図がわからず、私は「いないよ」とだけ返しました。

すると彼は、「それなら僕にもチャンスありますか？　まだ教わることばかりで情けないですけど、いつか明莉さんに頼ってもらえる男になりますから、それまで待っていてくれませんか」と真剣に言ってくれたのでした。

それから数カ月が過ぎ、彼の成長をそばで見守るたび、私の心は自然と喜びで満たされていきます。

心の中では、ずっと「早く迎えに来て」と願いながら、これからも彼を見守り続けようと思っています。