怖い話:「助けてくれ!」――鉄格子の窓から始まる恐怖の真相

「助けてくれ!」――鉄格子の窓から始まる恐怖の真相

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「助けてくれぇぇぇーーー!殺されるぅぅぅーーー!」
雨雲に覆われ、昼間なのに真っ暗な空の下、雷鳴が轟いたその瞬間、道路脇の古びた病院の2階。
その鉄格子の窓から、パジャマ姿の男が顔を出し、絶叫していた――。
その光景は、今も私のトラウマになっている。

どうしてそんな場面に遭遇したのか。
実はあの日、私はたまたまショッピングセンターに買い物へ向かう途中だった。
車で家を出ると、いつもの道沿いにある、昭和30〜40年代に建てられたであろう、くすんだコンクリートの病院が目に留まった。
そこは道路より一段低く、半地下のような構造。
1階の上部と2階が道路から見えるようになっていて、窓にはどれも鉄格子がはめられていた。

その日は天気が悪く、雷が鳴り響いていた。
偶然、その病院の前を通りかかった時、2階の一室だけ明かりが灯っているのが目に入った。
次の瞬間、雷光とともに、あの叫び声が響いたのだ。

実は、それ以前からその病院が何なのか、私はよく知らなかった。
あの恐ろしい光景を目の当たりにしても、怖くて親に尋ねることすらできなかった。
仕方なく、帰宅後にネットで調べてみると、その建物は「精神科」の病院だと分かった。
「あぁ…そうだったのか」と、ほんの少しだけ安心したような、でもやはり怖さは拭えなかった。

さらに病院の案内表示には「1F病棟(解放)、ミーティングルームあり」「2F病棟(閉鎖)」と記されていた。
鉄格子の理由も、2階の雰囲気も、やっと腑に落ちる。
しかし、精神疾患の方を差別するつもりはないが、あの時目にした光景は、今も忘れられない恐怖として心に残っている。

あの叫びの真相を知った今でも、あの病院の前を通るたび、あの日の雷鳴と鉄格子越しの絶叫が、耳の奥で蘇るのだ。
読了
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