私は子ども会の役員をしています。
先日、ちょっとした作業のために、わが家に7人ほどの方をお招きしました。
その中には「手癖が悪い」と噂されているaさんもいらっしゃいました。
実は、物が盗まれる心配はないだろうと、つい油断してしまっていたのです。
しかし、みなさんが帰った後、キッチンカウンターに置いてあった人形がなくなっていることに気付きました。
その人形は、ウィスキー瓶で作られた黒人人形でして、夫が一人暮らしを始める際に義母から無理やり渡されたものでした。
結婚した時に一度は捨てたはずだったのですが、なぜか段ボールの中から再び出てきたという、ちょっといわくつきの品なのです。
我が家では「呪いの人形」と呼んでいました。
aさんが本当に盗んだのか、人形が自ら旅立ったのかは分かりませんが、夫が「警察沙汰になって戻ってきたらどうする!」と心配したので、もうaさんを家に招かないことにしました。
手癖が悪い人というのは、何でも持っていってしまうものなのですね。
どうせなら、オカンアートの軍手ピエロやオーストラリア土産のコアラのクリップも一緒に持っていってくれれば良かったのに、と思ってしまいました。
さて、祝杯を挙げて寝入ってしまった夫を、これから寝床に連れて行かねばなりません。
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ここからは後日談です。
bさん(子ども会メンバーのひとり)が、aさん宅の玄関先で立ち話をしていたところ、廊下に置かれたゴミの中に、例の黒人人形を見つけたそうです。
特徴的な配色だったので、「あの人形って―(私)さんの家のものじゃないの!?」と問い詰めたところ、aさんは泣き崩れて白状したとのこと。
bさんは、彼女を引き連れて我が家までやってきました。
もちろん、黒人人形も一緒に…。
aさんは泣きながら謝罪し、bさんが横でしっかり説教している場面でした。
私は、「お詫びにこれ(人形)を引き取ってもらえませんか?ついでにピエロも…」と言いたい気持ちをぐっとこらえました。
今後については、心療内科への通院を条件に、警察沙汰にはしないことでaさんのご主人と話し合う予定です。
aさんご本人は「欲しくないのに手が動く」と言っており、盗んでしまった物が物だけに、その言葉にも説得力が感じられました。
ちなみに、コアラのクリップも一つ減っていたのですが、私はその時まで気が付きませんでした。
黒人人形は、不燃物ゴミの日に瓶ゴミと一緒に捨てるつもりだったそうです。
帰宅した夫は、戻ってきた黒人人形を見るなり「くわっ」と奇声を上げていました。
やけ酒をしていたので、これから油揚げでも焼いてあげようと思います。
泥棒に盗まれても戻ってくる黒人人形、本当に不思議でちょっと怖いですね…(笑)
怖い話:子ども会の集まりで起きた、ちょっと不思議な人形騒動
子ども会の集まりで起きた、ちょっと不思議な人形騒動
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