不思議な話:泣き叫び山を下った先で――河原の「穴」が繋いだ不可解な旅

泣き叫び山を下った先で――河原の「穴」が繋いだ不可解な旅

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私は栃木の山中、朽ちかけた神社の縁の下から這い出した瞬間、混乱と恐怖で泣き叫びながら山を駆け下りていた。
振り返ると、出口の板壁には数十枚もの色褪せたお札が貼られている。
なぜ自分がこんな場所にいるのか理解できず、ただ必死で舗装道路までたどり着き、町の交番へと駆け込んだ。

警察官に囲まれ、何が起きたのか尋ねられたが、自分でも説明できない。
警察官も両親も「わからない」「謎だ」としか答えない。
迎えが手配されるまで、現実感のないまま椅子に座っていた。

話は遡る。
その日、親戚の葬式で私は一人きりだった。
時間を潰すため、多摩川の河原をぶらついていた。
川と土手の斜面、草に覆われた場所で、内部から微かな光が漏れる奇妙な穴を見つけたのだ。
なぜか惹かれるまま、斜め下に延びるその穴を進んでみた。
およそ5メートルほど這い進むと、行き止まりの板壁に突き当たった。

すべての始まりは、その小さな好奇心だった。
誰にも知られることのなかった、草むらに隠れる穴。
そして、這い出した先は、全く異なる場所――栃木の山中の神社の下だったのである。

今もなお、あの日の体験は謎のままだ。
時間も空間も超えたかのようなあの出来事は、私の心に深く刻まれ、解明されないまま今も私を捉えて離さない。
読了
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