「呼ぶつもりはありませんが、何か?」
そう言い放った瞬間、私は心の奥底からすっきりしていた。
義母が姉の再婚披露宴を大反対したあげく、出席しないとまで言い出したのだから、当然の返答だった。
だが、ここに至るまでの経緯を知らない人にはただの冷たいやり取りに聞こえるかもしれない。
実は、すべては義母の突拍子もない執着から始まったのだ。
数日前、家族みんなが祝福ムードに包まれていた。
姉の再婚相手は10歳以上年上の男性で、彼もまた再婚。
前妻と20年以上前に死別し、ひとり息子が結婚したのを機に姉と籍を入れることになった。
両家ともに大賛成、まさに「めでたしめでたし」な雰囲気だった。
その空気を壊したのが義母だ。
突然、「嫁子さんのお姉さんは、うちのお兄ちゃんのお嫁さんになるべきだった」と言い出した。
義兄はすでに結婚しているし、しかも仲良しラブラブ。
それでも義母は「うちの姉なら男児を産める証明があるから、手っ取り早い」とまで主張し、甥たちは実家で育てればいいとも言い放った。
今思えば、義母の発言はただの嫉妬や意地ではなく、家族の形を自分の理想どおりに操りたかっただけなのかもしれない。
しかし、その過剰な執着が周囲にどんな違和感を生み出したのか、本人だけが気づいていなかったのだ。
だから私は最後にこう言ったのだ。
「呼ぶつもりはありませんが、何か?」
この一言には、家族の幸せを守るための私なりの決意が込められていた。
スカッとする話:「披露宴に呼ぶつもりはありません」——姉の再婚に潜む義母の執着
「披露宴に呼ぶつもりはありません」——姉の再婚に潜む義母の執着
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