義母が再婚に猛反対　家族円満のはずが直面した“嫁姑問題”の実態

【家族再編の現場で何が　義母の反発に揺れる再婚と親族関係】

2024年春、都内の一般家庭で再婚を巡る家族の思わぬ軋轢が明らかになった。
関係者への取材によると、長女Aさん（仮名）が10歳以上年上の男性Bさん（仮名）と再婚することが決まり、家族全員が祝福ムードに包まれていた。
だが、夫側の母親、いわゆるトメ（義母）が強い反発を示し、親族間に波紋が広がっている。

■再婚決定、家族は全面賛成

Aさんの再婚相手であるBさんは、約20年前に前妻を亡くし、長らく独身生活を送っていた。
取材によると、Bさんには一人息子がすでに独立し結婚しており、「子どもが巣立ったことを機に落ち着いた生活を送りたい」との意向から、Aさんと籍を入れることを決断したという。
Aさんの家族も「安心できる相手」と再婚を後押しし、親族間の話し合いでも異論はなかった。

■義母が再婚に反対　驚きの理由

しかし、夫側の義母が突然、再婚に強い反対を表明した。
義母は「Aさんは本来、うちの長男（義兄）の嫁になるべきだった」と主張。
だが、関係者によれば、義兄は既に結婚3年目で、夫婦仲も良好だという。
加えて、義母は「長男夫婦に子どもがいない今、Aさんなら確実に男児を産める」という趣旨の発言まで行い、親族らを困惑させている。

■家族が直面する“嫁姑問題”の背景

専門家で家族社会学者の田中久美子氏は「日本の伝統的な家族観、とりわけ“跡取り”や“男児出産”への期待は根強いものがある。
今回のように、義母世代が個人の意思よりも家の存続を重視する傾向は、現代でも一定数存在する」と指摘する。
また、田中氏は「再婚家庭では親族同士の新たな関係構築に時間を要する場合も多い」とし、当事者の気持ちに寄り添った対応の重要性を強調した。

■当事者の対応と今後の見通し

Aさん側は「披露宴に義母を招待する予定はない」と明言。
親族間の話し合いでも「当人同士の意思を最優先すべき」という声が大勢を占めた。
一方、義母の今後の態度については「感情の整理に時間がかかる可能性もある」（親族）との見方も根強い。

今後、家族間の対話がどのように進展するかが注目される。
田中氏は「親族の多様な価値観が交錯する時代。
世代間のギャップを埋める努力が、家族の新たな絆を生むきっかけになるだろう」と語った。

再婚や家族の再編が増える現代社会。
読者の皆様は、家族の在り方についてどのように考えるだろうか。