夏の住宅街で謎の来訪者と不可解な手紙　住民が語る「インターホン怪現象」の実態

■リード文
6月某日、東京都内の住宅街で、一人暮らしの男性Aさん（20代）が「インターホンが鳴り続ける」など不可解な現象に遭遇した。
Aさんによると、来訪者の姿を2度確認したものの、玄関を開けると誰もいなかったという。
翌朝、差出人不明の手紙も届き、Aさんは戸惑いを隠せない。
現場取材と専門家の見解から、その実態を探った。

■不可解な「来訪者」現る
Aさんが異変に気付いたのは、蒸し暑い夏の夕暮れだった。
2階の自室で休んでいたところ、「ピンポーン、ピンポーン」とインターホンの音が繰り返し鳴ったという。
Aさんは「最初は無視したが、あまりにしつこく鳴るので2階の窓から確認した」と振り返る。

玄関先には、白い服を着た40代とみられる女性と、同じく白い服を着た麦わら帽子の女児の姿があった。
Aさんは「最近増えている宗教勧誘かと思った」と話すが、階下に降りて玄関を開けると、2人の姿はなかった。

■再び現れた親子と消失の謎
その後、再びインターホンが鳴り、Aさんが窓越しに確認すると、再び同じ親子が立っていた。
Aさんは「何度も鳴らされ腹が立った。
すぐ階段を駆け下りて玄関を開けたが、やはり誰もいなかった」と証言する。
Aさんの住宅は周囲に死角が少なく、短時間で姿を消すのは不自然だ。

さらに不可解なのは、玄関前に誰もいないにもかかわらず、インターホンが鳴り続けていた点である。
Aさんは恐怖を覚え、すぐに施錠し、カーテンを閉めて布団にもぐりこんだという。

■翌朝の「手紙」と新たな不安
翌朝、Aさんの母親が玄関先で白い封筒を発見した。
差出人は不明で、宛名もなく、中身は「なにかがあなたの家へ入ろうとしています」とだけ書かれていた。
Aさんは「書かれていたのは端正な文字だった。
なぜ自分に届いたのか分からない」と困惑を隠さない。

■背景に何があるのか
近年、都市部を中心に、住民が「不可解なインターホン被害」を訴えるケースが増えている。
警視庁によると、2023年度には都内で同様の相談が20件以上寄せられた。
担当者は「機械的な故障やイタズラが多いが、ごく一部に犯人不明の事例もある」と話す。

■専門家の見解と今後の注意点
怪異現象に詳しい心理学者の川口正樹氏は、「夏場は気温の変化や生活リズムの乱れから、幻覚や錯覚を訴える人も増える」と指摘する。
一方で、「繰り返されるインターホンや手紙は、悪戯やストーカー行為の可能性も否定できない」とも述べる。

Aさんは「今後も同じことが続くなら警察や管理会社に相談したい」と話している。
不可解な現象が続く場合は、インターホンの録画機能を活用するなど、証拠を残しておくことが推奨される。

■読者への呼びかけ
同様の現象を経験した場合、冷静な対応と安全確保を心がけてほしい。
今後も本紙は、地域の安全情報について取材・報告を続けていく。