私はまだ若い受付嬢だった。
ある日、来客を迎え、小さな受付スペースで「おかけになってお待ちください」と声をかけた。
カウンター正面にはテーブル、その奥に椅子がある配置だった。
お客様は、椅子を探して後ずさりし、背後を確認せずテーブルにどっかり座ってしまう。
脚に当たった感触を椅子と勘違いしたのだ。
私たちは必死で笑いをこらえつつ、丁寧に説明して隣の椅子へ案内した。
あのときの間抜けで愛嬌のある姿は、時が経った今も思い出すと自然と微笑んでしまう。
日常に潜む小さな失敗は、ふとした瞬間に人の心を和ませる。
仕事・学校の話：受付で起きた思わぬハプニング――忘れられない一瞬
受付で起きた思わぬハプニング――忘れられない一瞬
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