売り出し中の住宅で「赤いクレヨン」怪現象　内装工事現場で不可解な扉と落書き

■リード文
6月某日、都内の売却予定住宅にて内装工事を担当していたリフォーム会社の作業員が、現場で不可解な現象と謎の扉を発見した。
現場では、誰もいないはずの家屋内で「赤いクレヨン」とみられる物体が複数落ちていたほか、隠し扉の奥の壁一面に大量の赤い文字が記されていたという。
専門家は「老朽化住宅の修繕時には想定外の事態も起きやすい」と指摘する。

■外装済みの現場、内装担当者が遭遇
リフォーム会社S社の担当者2名は、外装工事が別業者により完了した売却予定住宅の内装補修のため、都内某所の現場に入った。
現地到着時、現場は無人であったという。

「到着後、すぐに住宅内の状況を確認した。
内装は老朽化が進み、壁にヒビが見られた」（担当者A氏）

■不可解な「クレヨン」の散乱
作業を進めていく中、廊下や階段に「クレヨンのようなもの」が複数落ちていることに気づいた。
A氏は「以前この家に住んでいた子どもの持ち物と思った」と語る。

しかし、二階に上がった相方B氏が異変を訴え、慌てて階段を駆け下りてきた。
「二階にもクレヨンが落ちており、小さな女の子が立っているのを見た。
しかし声をかけようとした瞬間、彼女は姿を消した」という。
B氏は「一気に背筋が凍った」と証言する。

■壁に隠された謎の扉
A氏らが現場を離れようと廊下に戻った際、壁の一部に「等間隔の溝があり不自然」と感じた。
ノックすると「通常より薄い音がした」ため、内装工事の一環としてヒビのある壁を剥がしたところ、奥まった場所にドアノブのない扉が現れた。

「取っ手部分が小さな板で塞がれた跡があった。
手で開かず、相方と呼吸を合わせて足で蹴破った」（A氏）

■赤いクレヨンで埋め尽くされた小部屋
扉を開けると、階段下の物置のような小部屋が出現。
中の壁一面には「赤いクレヨン」でびっしりと文字が記されていたという。
B氏は「クレヨンで埋め尽くされた壁を見て言葉を失った」と語る。

■背景　老朽住宅での想定外の事態
不動産コンサルタントの田中修一氏は「長らく空き家となっていた物件や築年数の多い住宅では、過去の住人の痕跡や改装時の隠し部屋が見つかるケースは珍しくない」と話す。

また、建築史研究者の山本恵理氏は「旧来の住宅では、事情により増改築が繰り返され、内部に想定外の仕掛けや物証が残ることもある」と指摘する。

■今後の展望と専門家の見解
リフォーム会社S社は「発見した物品や小部屋の扱いについて、不動産会社およびオーナーと協議の上、適切に対処する予定」としている。

田中氏は「今回のような事例は一見ミステリアスだが、冷静に調査・記録し、必要に応じて専門家の助言を仰ぐことが重要だ」と語る。

今後、住宅リフォーム現場での安全管理や記録体制の強化が求められる中、今回の「赤いクレヨン」の怪現象は、不動産現場が抱える“見えないリスク”を改めて浮き彫りにしている。