翌朝、課の女性全員が顔を見合わせ、大爆笑がオフィスに響いた。
なぜなら、家に帰ってラッピングを開けたとき、誰もが「タオル」だと思い込んでいた贈り物の中から、ボロボロに崩れたスティック状のケーキが現れたからだ。
その直前まで、みんなは可愛くラッピングされた細長い贈り物を手に、「これ、タオルだよね?」と疑わずにいた。
おしぼりのような見た目と手触りに、「可愛いね」「巻いてあるしタオルだよ」と口々に微笑みながら、受け取った品を指で押して確かめていたのだ。
振り返れば、ホワイトデーの昼下がり。
オフィスには「何が入ってるんだろう?」「実用的で嬉しいね」など、穏やかで和やかな空気が流れていた。
誰もが、贈り物の正体に疑いを持つことはなかった。
実はこのサプライズの始まりは、男子社員が「今年はちょっと面白いものを」と考え、可愛くラッピングされたスティックケーキを用意したことだった。
見た目もサイズも、まるでおしぼりやタオルのようにそっくりだったのだ。
思えば、「タオルだと思い込んで押しまくった」ことが、ケーキを崩壊させてしまった最大の原因だったのかもしれない。
笑いと驚きが重なったあの朝、ホワイトデーの贈り物は、予想以上に大きなサプライズをもたらしたのだった。
仕事・学校の話:「タオルだと思ったらケーキだった日:ホワイトデーの逆転劇」
「タオルだと思ったらケーキだった日:ホワイトデーの逆転劇」
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