「なんでー!」――二人が同時に振り返り叫ぶやいなや、オフィス中に笑い声が響き渡った。
直前、Aさんは自席で携帯電話を手に取り、「あ、Bさんですか〜?」と声をかけていた。
しかし、そのBさんは、実はAさんのすぐ後ろ、背中合わせの席にちょうど戻ってきていたのだ。
すべての始まりは少し前。
広いオフィスでは、社員が席を外すこともしばしば。
そんなとき、携帯電話で連絡を取り合うのは日常茶飯事だった。
この日も、AさんはBさんの姿が見当たらなかったため、何気なく電話をかけたのだった。
ところが偶然にも、Bさんは電話が鳴る直前に自分の席へ戻っていた。
背中合わせの二人が、互いの存在に気づかぬまま通話を始め、周囲の人たちが状況に気づいてクスクスと笑い出す。
やがてその笑い声に引き寄せられ、AさんとBさんが振り返ると、すぐそこに相手がいることにようやく気づいたのだった。
実は、広い職場でもこんな近くにいる相手へ思わず電話してしまうことがある。
背中合わせの携帯電話――オフィスのちょっとした日常が、思いがけない笑いを生み出した瞬間だった。
仕事・学校の話:背中合わせの通話、その瞬間オフィスが笑いに包まれた理由
背中合わせの通話、その瞬間オフィスが笑いに包まれた理由
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