新人営業マンの「印紙舐め依頼」騒動　接客現場で何が起きたのか

■婚約カップルに発生した“印紙舐め依頼”の一部始終
2023年初頭、東京都内のとある営業現場で、思わぬトラブルが発生した。
婚約中のカップルを前に、新人営業マンが「印紙を舐めてほしい」と女性顧客に要請。
現場では一時騒然となる事態となった。
関係者への取材や現場証言から、その詳細が明らかになった。

■成約直後の異例の依頼
元従業員によると、問題が起きたのは平日の午後。
婚約中のカップルが来店し、新人営業マンが接客を担当した。
成約にこぎつけ、申込金の受領後、手続きの一環として領収証に収入印紙を貼付する場面で事態は発生した。

営業マンは印紙を女性客に差し出し、「すみませんが、これ舐めてもらえませんか？」と依頼。
この不意の申し出に、同席していた上司が即座に制止。
営業マンはその場で注意を受けたという。

■“気遣い”が裏目に
営業マンは「自分が印紙を舐めると感じが悪いと思い、女性に頼むべきだと判断した」と釈明した。
だが、当時現場にいた従業員は「突然のことで全員が驚いた。
後ろの席で事務作業をしていたが、笑いをこらえるのに必死だった」と証言する。

一方、専門家によれば「印紙の裏を舐めて貼付する行為は以前から一般的だったが、現在は水を使うのが望ましい。
衛生面や顧客配慮を考えると、顧客本人に依頼するのは適切ではない」と指摘する。

■現場に求められる配慮と研修
今回の事態は、接客現場での“想定外対応”の難しさを浮き彫りにした。
現場関係者は「新人教育の強化が必要」と語る。
印紙貼付に関するマニュアル整備や、顧客への対応力向上が今後の課題になりそうだ。

■接客現場のプロはこう見る
接客業界のコンサルタント・山田浩二氏は「些細なやり取りが、サービス品質やブランドイメージに直結する。
現場での臨機応変な判断と、衛生・マナー教育の徹底が不可欠」と指摘する。

今後、今回のような“想定外”に備え、接客現場では一層の教育体制強化が求められている。