■夫の不倫と義父の闘病、重なる苦難の中で下した決断
「夫の不倫が発覚したのは、義父が末期がんと診断された直後だった」——。
関東地方在住のAさん(仮名・30代)は、約5年間に及ぶ結婚生活に終止符を打った。
その背景には、夫の不貞行為や家事・育児の負担、親族間の金銭問題など、複数の困難が重なっていたことがAさんへの取材で明らかとなった。
■夫の不倫発覚、重なる家族の病と負担
Aさんが結婚後に直面したのは、収入格差による夫側の反発だった。
Aさんは「結婚と同時に同居を始めたが、私の方が収入が高いことを嫌がられ、正社員からパートに転向せざるを得なかった」と語る。
さらに親族からの「孫の催促」があり、家事全般を一人で担わされることも多かったという。
そのような中、2023年春、夫の不倫が発覚。
Aさんが携帯メールの保存サービスを利用して調べたところ、幼なじみとの親密なやりとりが判明した。
ちょうどその頃、義父ががんと診断され、余命半年と告げられる。
Aさんは「家事、育児、パート、義父の病院通いという四重の負担を抱えながら、夫は“出張”と偽り、不倫相手と一週間の旅行に出かけていた」と振り返る。
■証拠収集と離婚準備、親族への告知
Aさんは独自に証拠を集めた。
メールの内容から待ち合わせ時刻や場所を特定し、地元にホテルが2軒しかないことを利用して証拠写真の撮影に成功。
これらの証拠をもとに、昨年末には弁護士に相談し、離婚に向けた段取りを決めたという。
その後、義父が危篤となった2024年3月中旬、Aさんは子どもを連れて実家へ避難。
夫や親族、そして不倫相手の自宅や実家にも、証拠書類や弁護士の連絡先、経緯を記した手紙を発送した。
■「借金一括返済」を要求、短期決着へ
Aさんが離婚条件として提示したのは「自分の実家が夫の実家に貸していた借金を一括返済すること」だった。
夫の家には土地担保や住宅ローン、義母の無年金、夫のリストラによる年収200万円以下といった経済的困難が重なっていた。
Aさんは「払えないことを承知の上での要求だった」と明かす。
最終的に分割返済で合意し、短期間で離婚が成立した。
■話し合いの場でメールを引用、和やかな幕引き
離婚成立前の話し合いでは、夫や義母、不倫相手、Aさんの両親が同席。
Aさんは「謝罪や責任転嫁に対して、すべて夫と不倫相手のメール内容を引用して返答したため、弁護士も思わず笑ってしまった」と語る。
一方、夫や不倫相手、義母は顔色を失い、精神的な変調も見られたという。
■今後の展望と専門家の見解
Aさんは「これで新しい人生を歩める」と前向きに語った。
今回のケースについて、離婚問題に詳しい弁護士のB氏は「証拠の確保と法的手続きの段取りが冷静に行われた典型例。
感情的な対立が激化しやすい事案だが、第三者を交えたことで短期間で解決に至った」と評価する。
近年、家族間の複合的な問題による離婚事例が増加している。
専門家は「経済的困難や介護負担など、さまざまな要因が絡む場合は、証拠の整理と第三者の介入が不可欠」と指摘する。
今後、Aさんのようなケースがどのように社会的サポートに結びつくか、注視していきたい。
スカッとする話:夫の長期不倫、義父の闘病、借金返済…離婚を決断した女性の5年間の全記録
夫の長期不倫、義父の闘病、借金返済…離婚を決断した女性の5年間の全記録
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