スカッとする話:泣きながらミントを抜く隣人と、割れた鉢の謎

泣きながらミントを抜く隣人と、割れた鉢の謎

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ミントの山のそばで、泣きながら草を抜く近所のママ。
その足元には、見覚えのある割れた鉢が転がっていた――私がデコレーションした鉢だ。

なぜ、彼女の庭がミントで埋め尽くされ、私の鉢がそこにあるのか。
その答えは、ほんの少し前の出来事に隠されている。

数日前、私はまたしても自分の庭から草花が盗まれたことに気づいた。
今度は、泣き顔の花を描いた札さえも踏みつぶされていた。
鉢ごと持ち去られ、慰めてくれる人もいない。
警察に相談しても、「草花くらいで」と相手にされなかったことを思い出し、私はせめてもの抵抗として、100円ショップの鉢にミントを植え、「草花を勝手に持って行かないで!」と札を添えて庭に置いたのだった。

すべての始まりは、庭いじりという小さな楽しみだった。
地植えや鉢で色とりどりの花を育てる日々。
しかし、正体不明の草花泥棒が現れ、花を引き抜き、鉢まで持ち去るようになった。
私のささやかな幸せが、誰かの手で何度も壊された。

実は、盗まれた鉢のミントが、思いがけない形で近所のママの庭を覆い尽くし、彼女を苦しめていたのだ。
彼女が犯人だったのか、偶然だったのかは今も分からない。
しかし、私のささやかな抵抗は、皮肉な形で彼女の日常を一変させてしまった。
あの割れた鉢とミントの山を見るたび、ただの趣味が思わぬ波紋を呼ぶこともあるのだと、私は静かに思い知らされた。
読了
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