その日は大学を休むことにした。
財布の中身を見て、紙幣が一枚もなく小銭ばかりだったことに気づいた時、僕は200mほど歩いたところで立ち止まった。
駅へ向かう途中で、ふと我に返ったのだ。
なぜそんな状態で駅に向かっていたのかというと、僕は「大学に着くまでにモンスターを倒せば、昼食代くらいなんとかなるだろ」と本気で考えていたからだ。
眠気と興奮で、現実とゲームの境目が曖昧になっていた。
話は朝に遡る。
夜通しほとんど眠らず、ドラクエに夢中になっていた僕は、画面の中で冒険を続けるうちに、いつの間にか現実とファンタジーがごちゃ混ぜになっていった。
思えば、あの夜眠らなかったことが、すべての始まりだった。
財布の小銭を握りしめてゲームの延長のように街を歩いた僕が、大学に行くことをやめたのは、眠気と非現実感が限界を超えたからだったのだ。
笑える話:「大学を休む決断に至るまで――眠れぬ夜のドラクエと朝の選択」
「大学を休む決断に至るまで――眠れぬ夜のドラクエと朝の選択」
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