結婚披露宴で新婦父が新郎に「暴言」　式場騒然、両家の思い交錯

【6月某日、都内結婚式場】
先月、都内の結婚式場で行われた披露宴において、新婦の父親が酔った勢いで新郎に対して厳しい言葉を投げかけ、会場が一時騒然となる一幕があった。
関係者への取材で分かった。

■父親の発言、会場に波紋
式は新婦の父親による乾杯の挨拶から和やかに始まった。
しかし、時間の経過とともに父親の口調は次第にエスカレート。
「俺の可愛い娘をさらって行った」と冗談めかして笑いを誘う場面もあったが、その後「新郎には初めから不信感があった」「娘は騙されている」「正気に戻った時のために部屋は残してある」など、冗談とは受け取れない発言が続いた。

式場関係者によると、「父親の声は大きく、友人席をはじめ多くの参列者にもはっきりと聞こえていた。
会場には緊張が走った」という。
新郎側の親族は険しい表情を見せ、司会者も対応に苦慮していたという。

■新郎が場を収める　涙のクライマックス
この状況を受け、新郎が自席から立ち上がった。
「お義父さんが○○さんを大切に育ててきたからこそ、僕を憎らしく思うのだと思う。
今日、僕は○○さんをさらっていく泥棒です。
一生返しませんが、一生大切にします」と語りかけた。

この言葉に新婦は感極まり涙を流し、新婦の父親も目に涙を浮かべていた。
参列者からは安堵の空気が広がったものの、新郎の母親だけは最後まで険しい表情を崩さなかったと複数の出席者は証言する。

■背景に家族観の違い
披露宴の出席者によれば、「新婦の父親は普段から娘への愛情が強いことで知られていた」という。
一方、親族間の価値観や家族への思いの違いが、今回のような衝突を生んだ可能性もある。

ウェディングプランナーのA氏は「近年、家族関係の多様化により、披露宴での発言トラブルが増えている。
事前のリハーサルや司会者との打ち合わせが重要」と指摘する。

■今後の課題と専門家の見解
家族の絆を祝う場であるはずの結婚式でのトラブルは、当事者だけでなく両家や招待客にも影響を及ぼす。
家族心理に詳しい臨床心理士の佐藤美奈子氏は「感情の高まりや不安が強い場面では、予期せぬ発言が出やすい。
事前に十分なコミュニケーションを取ることが重要だ」と話す。

今後、結婚式の現場では、家族間の価値観や感情をいかに共有し、トラブルを未然に防ぐかが問われている。
読者の皆さんは、家族の節目をどのように迎えるべきだと考えるだろうか。