■リード文
東京都内のレストランで行われた結婚式で、養女として育った新婦の実母が突如現れ、式場を騒然とさせた。
新婦や関係者への取材により、複雑な家族の背景とその後の人生模様が明らかとなった。
■養女の新婦、晴れの日に「実母」が乱入
都内のレストランでの人前式が始まる直前、見知らぬ高齢女性が「娘の結婚式だ」と主張し、会場に押し掛ける騒動が発生した。
新婦の養親は顔色を変えて控室を出て対応にあたり、式は約10分遅れて開始されたが、新婦は終始笑顔を保っていたという。
参列者の一人は「妙な緊張感の中で式が始まったが、新婦は毅然としていた」と振り返る。
■「変なお婆さん」の正体は実母
事件の背景について、新婦の親族は「後日聞かされた話だが、あの女性は新婦の実母だった」と証言する。
新婦は幼少期に家庭の事情で友人宅に養子に出されており、実母とは長らく疎遠だったという。
■実母の「逆玉」願望と家庭の崩壊
関係者によれば、実母はかつて裕福な家庭の出身だったが、生活苦に転落。
新婦の実兄が裕福な家への「逆玉の輿」(経済的に上の家と結婚すること)に乗ることが決まると、実母は生活再建の機会と誤認し、見栄を張るために借金までして生活用品を揃えるなどしたという。
さらに、新婦が幼い頃には貧困を隠すため、婚約者の前で娘を物置に閉じ込めたり、ガムテープで口を塞ぐといった行為もあったとされる。
■養子縁組と家族の断絶
新婦の存在が婚約者に知られると、実母は急遽新婦を知人宅に養子として出す決断をした。
以後、「もううちの子ではない」として結婚式など公の場からも新婦を排除し、親子関係は事実上断絶された。
新婦は「実母を強く恨み、連絡を絶っていた」と語る。
■「逆玉」婚も破綻、孤立する実母
しかし、実兄の結婚は浮気が原因で短期間で破綻し、実母は再び経済的困窮に陥った。
その後、息子・娘ともに縁を切られ、現在は孤独な老後を送っているとみられる。
親族によれば「新婦は控室で『あの女はいつも私を不幸にする』と語っていた」という。
■新婦は現在「幸せ」
一方、新婦は現在も養家との関係を保ちつつ、幸せな生活を送っているとされる。
「過去は消えないが、いまは前を向いている」と親族は述べる。
■家族の再生と今後の課題
家族問題に詳しい心理カウンセラーの佐藤由紀氏は「養子縁組や親子の断絶は、本人の心理面に大きな影響を及ぼす。
しかし、周囲の理解や新たな人間関係の構築によって、当事者が新たな人生を歩むことも可能だ」と指摘する。
今後もこうした事例が増える可能性があり、社会全体で家族の多様性と支援のあり方が問われている。
(取材・構成:編集部)
修羅場な話:結婚式に現れた「実母」の影――養女の新婦が語る家族の断絶と再出発
結婚式に現れた「実母」の影――養女の新婦が語る家族の断絶と再出発
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