修羅場な話:結婚式で現れた“実母”──過去と決別し、幸せを掴んだ新婦の物語

結婚式で現れた“実母”──過去と決別し、幸せを掴んだ新婦の物語

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■【起】〜祝宴に忍び寄る不穏な影〜
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親戚のお兄ちゃんの結婚式は、レストランでの人前式だった。
新郎新婦の幸せそうな雰囲気が会場いっぱいに広がり、誰もが祝福ムードに包まれていた。

しかし式の直前、突然ひとりの変わったお婆さんが現れ、「娘の結婚式だ!」と大声で騒ぎ出した。
その騒動に新婦の両親は青ざめ、慌てて外へ出ていった。

少し遅れて始まった式だったが、新婦さんは終始笑顔を絶やさず、会場には何事もなかったかのような空気が戻った。
その場面が、なぜか妙に印象に残った。

■【承】〜謎めいた新婦の過去〜
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しばらくして、あの結婚式の裏で何が起きていたのかを知ることになる。
実は新婦さんは養女であり、押しかけてきたお婆さんこそが実母だったのだ。

実母は、かつて家柄の良い家に生まれたものの、生活が苦しくなり没落した元お嬢様だった。
新婦の実兄が裕福な家への逆玉婚を決めたことで、実母はその結婚を自身の人生再起のチャンスだと勘違いしてしまった。

必死に見栄を張ろうと、借金までして服や家具を整え、貧しさを隠すために幼い新婦さんにガムテープを貼って黙らせ、庭の物置に閉じ込めるなど、悲しい努力を重ねていたという。

■【転】〜引き裂かれた家族と深い傷〜
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しかし、どれほど隠しても新婦さんの存在はいずれ明るみに出た。
婚約者に妹の存在を知られると、実母は慌てて新婦さんを友人の家に養子に出してしまった。

「もううちの子ではないし、親に会ったらめでたい席で泣くから結婚式にも出さない」と言い張り、無理やりその場を乗り切ったという。
こうした経緯から、新婦さんは実母を深く恨み、絶縁していた。

しかし、実母の執着で得た“逆玉”の結婚も、実兄の浮気によってあっさりと終わる。
家族はバラバラになり、実母は息子からも娘からも見放され、孤独に生きているという。

■【結】〜過去を断ち切り、手にした本当の幸せ〜
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「あの女はいつも私を不幸にする」と、新婦さんは控室でぽつりと語っていたそうだ。
それでも、今の彼女は新しい家族とともに幸せに暮らしている。

過去の痛みやしがらみに負けず、笑顔で新たな人生を歩む新婦さん。
その姿こそが、何よりも心に残る希望となった。
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