「ホクロは宇宙の縮図」父子の夜の会話から考える存在論　親子の対話に専門家は何を見たか

自宅の寝室で、6月某日夜。
小学3年生のA君（仮名）は父親に「人間にはなぜホクロがあるのか」と問いかけた。
父親は、「この宇宙は神様のホクロの一つに過ぎない」と独自の宇宙観を語り、親子の対話は思わぬ展開を見せた。
家庭内の日常会話が、身近な疑問から哲学的な思索へと発展する現場を取材した。

大見出し
■「ホクロは宇宙」父の独自解釈

中見出し
■日常の疑問が哲学的対話に
A君は、寝る前のひとときに父親へ素朴な質問を投げかけた。
「人間にはどうしてホクロがあるの？」。
父親は「この宇宙は神様のホクロの1つに過ぎない。
神様の体にはたくさんの宇宙がある」と答え、A君は「僕たち神様のホクロの中に住んでるの？」と興味を示した。

■「私たちのホクロも小さな宇宙」
父親はさらに、「私達のホクロもそれぞれが小さな宇宙」と説明。
A君は「これ全部宇宙なの！？」と驚きを見せた。
父親は「知らない間にホクロが増えることがあるだろう？あれはいわゆるビッグ・バンなんだ」と述べ、宇宙誕生の現象をホクロに例えて語った。

■意外な展開「最低の人間」発言
対話は思わぬ方向へ進む。
A君は「おでこの大きなホクロを『かっこ悪い』って理由で取ったお父さんは最低の人間なんだね」と発言。
父親は言葉に詰まりながらも、「無職は関係ないんじゃないか？」と弁明した。
A君は「寝るね。
おやすみ」と会話を締めくくった。

小見出し
・家庭内で生まれる哲学的思索
・子どもの純粋な疑問が大人の価値観を揺さぶる
・「最低」発言に見える親子関係のリアル

■専門家の見解
親子関係や子どもの質問に詳しい臨床心理士の佐藤美穂氏は、「子どもの素朴な疑問に対して大人が自由な発想で応じることは、創造力や思考力の発達に好影響をもたらす。
一方、親の返答が子どもにどう受け取られるかを意識することも重要」と話す。

今後の展望
SNS等の普及により、家庭内の会話が話題として拡散される事例も増えている。
専門家は「親子の対話をきっかけに、存在や宇宙、命について考える機会を社会全体で増やしていくべき」と提言する。
読者の皆さんも、身近な疑問から始まる「対話の力」を振り返ってみてはいかがだろうか。