「どんな漢字ですか？」の聞き間違いが生んだ社内珍事――冷静な同僚が語る伝言ミスの現場

■伝言依頼の現場で珍事発生
2024年6月上旬、都内の中堅企業のオフィスにて、電話応対中の社員と取引先との間で思わぬ“聞き間違い”が発生した。
関係者への取材で判明した。

■「どんな漢字ですか？」が「どんな感じですか？」に
出来事が起きたのは、平日の午後。
取引先からの電話を受けたのは、社内でも「クールビューティー」として知られる女性社員Aさん（仮名）。
Aさんは伝言を預かるべく、相手の名前の「漢字」を確認しようと「どんな漢字ですか？」と丁寧に尋ねた。

しかし、電話口の相手はこの質問を「どんな感じですか？」と聞き間違えたとみられる。
「え？あ、はぁ。
えっと、小太りでぇ、眼鏡かけていて・・・」と、Aさんの外見を説明しはじめたという。
Aさんは状況を冷静に受け止め、事実のみを同僚に淡々と伝えた。

■社内で広がる笑い
Aさんの同僚によれば、「彼女は終始表情を変えずに話していた」と語る。
社内では「そんなこと誰も聞かない」という声とともに、そのギャップが話題となった。
別の社員は「自分なら受話器を押さえて大笑いしていた」と述べるなど、オフィスに小さな笑いをもたらした出来事だった。

■コミュニケーションミスの背景
ビジネスマナー講師の吉田美咲氏は、「電話応対では確認の言葉が曖昧になりやすい。
特に『漢字』『感じ』のような似た音は聞き間違いの原因となる」と指摘する。
近年、オンラインや電話でのやりとりが増加する中、誤解を防ぐためには「一度ゆっくり繰り返す、補足説明を加える」といった工夫が重要とされている。

■今後の展望と注意喚起
今回の一件は、何気ないやりとりの中にも思わぬ落とし穴があることを示した。
吉田氏は、「ユーモラスなエピソードとして済ませるだけでなく、今後は社内での電話応対研修を強化するなど、コミュニケーションの質向上につなげてほしい」と話す。

一見些細なミスも、職場の雰囲気づくりやチームビルディングのきっかけとなる場合がある。
読者の職場でも、言葉のやり取りに一層の注意が求められそうだ。