社会人バスケサークルで始まる、やさしい夏の告白

社会人になってから、私はバスケサークルに参加するようになりました。
そのおかげで毎日がとても充実していたのです。

サークルでは、季節ごとにイベントや試合がありました。
そうした日々の中、私は恋愛についてあまり深く考えることはありませんでした。

そんなある日のこと、夏の合宿で小さな出来事がありました。

合宿の最後にはみんなで花火を楽しむ時間があり、そのとき、同期のOくん（同じサークルにいる同年代の友人）がそっと声をかけてくれたのです。

「一緒に花火やっていい？」と。

私は特に深く考えず、「いいよ」と返事をし、Oくんと並んで線香花火を始めました。

小さな炎をじっと見つめていると、Oくんが静かにこう言いました。

「ずっと美香とこうしていたかった。
合宿が終わっても、サークルの外でも、一緒にいたい。
」

突然の告白だったので、私はとても驚きました。

心臓がドキドキしているうちに、持っていた線香花火が落ちてしまいました。
するとOくんは、「じゃあ、みんなのところに戻ろうか」とやさしく声をかけてくれたのです。

そのとき、私は無意識のうちにOくんの服の袖を掴み、「まだ戻りたくない」と小さく呟いてしまいました。

次の瞬間、私はOくんの腕の中にいたのでした。