○アパート・リビング(夕方)
N:転職を機に地元に戻ったばかりの青年・ミツル(28・やや神経質)は、段ボールに囲まれた部屋で汗をぬぐっている。
SE:荷物をガサガサと整理する音
ミツル:(息を吐きながら)
「…やっと一息。
今日から新生活か。
」
SE:インターホンのチャイムが鳴る
ミツル:(驚いて、手を止める)(小さく首をかしげて)
「え、誰だろ…?」
○同・玄関(続き)
SE:ドアがゆっくり開く音
集金人(50代・強面な雰囲気)が立っている。
腕組みし、やや上から見下ろすような態度。
集金人:(低い声で)
「NHKです。
テレビ、お持ちですよね?設置すれば、放送法でNHKと契約して受信料を払う義務があります。
」
ミツル:(警戒しつつも、呆れた表情)(内心の声)
ミツル:(心の声)なんだこの偉そうな態度…。
ミツル:(わざと大げさに、芝居がかった口調で)
「じゃあ、今からおじさんに俺のストリップ見せてやるよ!おじさんも俺に鑑賞料金、払ってくれるよな?」
(間)
集金人:(呆れた顔。
だが踏みとどまる)
「…ふざけないでください。
」
(声を荒げて、一歩前に出る)
ミツル:(一歩後ずさるが、すぐに睨み返す)(怒りを抑えて)
「じゃあ、真面目に言いますけど。
不退去罪って知ってます?家主が“帰ってください”って何度も言ってるのに帰らないと、警察に通報できるんですよ?」
集金人:(一瞬、表情が曇る)
ミツル:(早口で、連呼する)
「帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!帰れ!」
SE:連呼する声だけが玄関に響く
ミツル:(鋭い目で、低く)
「警告を無視しましたね。
今から警察呼んでいいですか?」
(間)
集金人:(渋々と視線をそらし、声を絞り出す)
「…今回は見逃しますが、他の者が来た時には契約をお願いします。
」
SE:ドアが静かに閉まる音
○アパート・リビング(数分後)
ミツル:(力なく床に座り込む)(苦笑しながら)
「はあ…初日からこれかよ。
」
N:新しい生活の幕開けは、思いもよらない“闘い”から始まった――。
(BGM:静かに流れ始める)
スカッとする話:転職初日、アパートの玄関で――NHK集金人との静かな攻防
転職初日、アパートの玄関で――NHK集金人との静かな攻防
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