スカッとする話:夜道の恐怖と大逆転、思わぬクリスマスプレゼントの夜

夜道の恐怖と大逆転、思わぬクリスマスプレゼントの夜

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■【起】〜静かな山道、突如現れる影〜
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その夜は、特別なこともない、いつもの帰り道だった。
細い山道を、旦那と二人、車で静かに走っていた。

しかし、背後から一台のハイエースが急接近。
ヘッドライトが後ろから照らしつけられ、まるで異物が迫るかのような不穏な空気が漂いはじめた。

■【承】〜煽り運転の恐怖と、迫る危機〜
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ハイエースは、まるでカブトムシのツノのように前のめりに迫り、クラクションを鳴らしながら激しく煽ってくる。
道幅が狭く、すぐに譲ることもできず、私たちは避難帯まで我慢するしかなかった。

だが、相手の車はどんどん距離を詰め、ついには逃げ場もなくなり、旦那はやむなく車を停めた。
胸が締め付けられるような緊張感のなか、私は静かに事態を見守るしかなかった。

■【転】〜暴漢たちの暴挙、そして逆転の瞬間〜
───────

後ろの車からは、棒を持った男たちがぞろぞろと降りてきて、私たちの車のドアを蹴り始める。
恐怖が一気に現実味を帯びたその瞬間、旦那が勢いよくドアを開け放った。

彼は185センチ、110キロの大柄な外国人で、重量挙げの世界大会にも出場したことがある。
その姿に恐れをなした男たちは派手に転倒し、たちまち「すいません!すいませんっ!」と叫びながら小さくなった。

旦那が毅然と「ドア蹴ったよね?」と問いただすと、男たちは慌てて一万円札を差し出し謝罪。
旦那が「いらないよっ!」と突っぱねても、彼らは一万円を車内に投げ込み、逃げるように去っていった。

■【結】〜静けさの帰路と、思わぬ贈り物〜
───────

事件のあと、まるで何事もなかったかのように旦那は車を走らせた。
背後に追いすがる車も、もういない。
残された一万円は、近所の養護施設にクリスマスケーキを2つ寄付するために使うことにした。

理不尽な恐怖の夜が、思いがけない形で心温まる結末に変わった。
あの夜の出来事は、今も静かに私たちの胸に残っている。
読了
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