静寂のトイレで交錯する、奇妙な会話と気まずさの物語

■【起】〜TSUTAYAのトイレで始まる静かな時間〜
───────

ある日のこと、俺は近所のTSUTAYAに立ち寄った。

いつものように店内をぶらついていたが、ふとトイレに行きたくなり、用を足しに個室へと入った。

静かな個室の空間。
特に変わったこともなく、普段通りの時間が流れていた。

■【承】〜隣からの突然の挨拶〜
───────

しばらくすると、誰かが隣の個室に入ってきた。

普通なら、個室越しに話しかけるなんてありえない。
だが、その静寂を破って、いきなり「おぅ、こんちは」と声がかかった。

驚きと戸惑いで「は？」と思いつつも、仕方なく「こんちはっす」と返す羽目に。

すると、今度は「最近どう？」と、さらに会話を続ける気配を見せてきた。
状況の異様さに戸惑いながら、俺も適当に「まぁ普通だね。
忙しいのかい？」と応じた。

■【転】〜まさかの誤解、気まずい沈黙〜
───────

その瞬間、隣の人物の声色が急に変わった。

低く、小声で「ちょっとかけ直すよ、隣に変なのがいる」と呟き始めたのだ。

え？と思った瞬間、会話は一方的に終わり、隣の個室からは気配が消えた。

■【結】〜残されたのは静寂と妙な余韻〜
───────

気まずさだけが個室に残り、俺はしばらく動けなかった。

TSUTAYAのトイレで、こんな奇妙な体験をするとは思いもしなかった。

今もあの時の静けさと、隣の「変なの」という一言が、頭から離れない。