修羅場な話:小学生が親名義でiPhone購入 本人確認は機能したのか?携帯ショップの現場で何が

小学生が親名義でiPhone購入 本人確認は機能したのか?携帯ショップの現場で何が

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未成年者が親の名義を使い、単独でスマートフォンを購入――。
近年、本人確認の厳格化が叫ばれる中、東京都内で発生したある事例が波紋を呼んでいる。

■携帯ショップで発覚した「見覚えのない契約」
2024年5月下旬、東京都内に住むAさん(40代女性)は、新しい携帯電話の購入手続きのため大手キャリアのショップを訪れた。
手続きを進める中で、店員から「未納料金があるため、分割購入は不可」と告げられたという。
Aさんは「毎月きちんと支払いをしていた」と語るが、調査の結果、見覚えのない電話番号が自身の名義で登録されていたことが判明した。

■「娘が一人で購入」驚きの事実が発覚
Aさんによれば、契約された端末はiPhoneで、契約者名義にはAさん自身の名前が使用されていた。
取材に対しAさんは「名義が私であるため情報開示されたが、見覚えのないiPhoneだった」と振り返る。
その後の家族間の確認で、小学生の娘がAさんの運転免許証、お年玉用の通帳、印鑑を持ち出し、単独で携帯ショップを訪れていたことが分かった。

娘は店頭で「保護者は?」と尋ねられたが、「来られない」と答えたという。
Aさんの名義で新規契約されたiPhoneは、娘によって家庭内で隠されていた。
支払いが滞ったことでAさんの信用情報にも影響が及び、督促状も娘が隠していたという。

■本人確認と販売現場の対応
Aさんがキャリアのお客様センターに確認したところ、「新規契約の場合、委任状があっても代理受付は不可」との説明を受けた。
家族による機種変更なら委任状が認められるが、新規契約は厳格な本人確認が義務付けられているという。
Aさんは「今後、購入店に直接経緯を確認する予定」と話す。

■専門家「本人確認の抜け穴」指摘
消費者問題に詳しい弁護士の伊藤真一氏は、「未成年者が親の本人確認書類や印鑑を持参した場合、書類だけで本人確認を済ませてしまう店舗も一部存在する」と指摘する。
伊藤氏は「本人確認は書類の真偽だけでなく、来店者が本人かどうかの確認が不可欠。
家族でも新規契約は委任状では済ませられない」と強調する。

■背景に「書類至上主義」のリスク
通信業界関係者によると、携帯電話の新規契約には「本人確認書類」「口座通帳・印鑑」などが必須とされている。
しかし、繁忙時や店舗スタッフの経験不足から形式的な確認にとどまるケースもあるとされる。
背景には「書類が揃えばOK」とする現場の慣習や、ノルマ達成へのプレッシャーがあるとみられる。

■家族・店舗、双方に課題
Aさんは「娘と私たち家族の管理意識が甘かった」と反省を口にする一方、「書類が揃えば未成年でも端末を購入できてしまう現状にも問題がある」と話す。
携帯ショップ側の本人確認体制の徹底も課題として浮上している。

■今後の見通しと教訓
Aさんは今後、店舗側と直接話し合い、経緯の解明と再発防止を求める方針だ。
伊藤弁護士は「家庭内での書類管理の徹底はもちろん、店舗側も本人確認手続きの実効性を見直す必要がある」と指摘する。
携帯電話の契約トラブルは、今後も消費者と販売現場の双方に問われる課題となりそうだ。
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