「俺が呪われている――?」
目を開けた瞬間、鏡に映ったのは、見覚えのある顔。
だが、そこには確かに呪いの痕が刻まれていた。
おかしい。
呪ったのはあいつのはずだ。
なぜ、俺自身がこの報いを受けている?
数秒前、俺は全ての手順を終えたばかりだった。
呪いの真書の最後のページ、「目を開ける」という指示に従ったその瞬間、空気がねじれるような違和感を覚えた。
手順を進める間、俺は確信していた。
目を閉じ、憎い相手の顔を思い浮かべ、与えうる限りの苦痛を思い描いた。
これで全てが終わる、と。
だが、始まりはもっと前だ。
俺がこの真書を手に入れたのは、どうしても許せない奴がいたから。
呪いで全てを終わらせるためだけに、ページを開いた。
最初に書かれていた警告――「手順を間違えれば呪いは自分に返る」――その一文を、俺は軽く考えていたのかもしれない。
実は、呪いの真書が本当に問うていたのは、手順の正確さではなく、呪いそのものを行う覚悟と責任だったのかもしれない。
呪いを選んだ瞬間から、俺の運命は静かに反転していたのだ。
笑える話:呪いは自分に返る―真書が導いた運命の逆転劇
呪いは自分に返る―真書が導いた運命の逆転劇
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