【取材班=2024年6月】
6月上旬、東京都内のオフィスで、電話がつながらないという一見不可解なトラブルが発生した。
担当者はなぜ、何度試しても通話が始まらなかったのか――。
本紙は現場で起きた出来事と、その背景に迫った。
■受話器と電卓、業務中の思わぬ混同
「電話をかけようとしたが、外線の音すらしなかった」。
そう語るのは、同オフィスに勤務する会社員・Aさん(仮名)だ。
Aさんは通常通り電話応対を行おうとしたが、いくらダイヤルしても発信音が聞こえない状態が続いたという。
発生時刻は午前10時ごろ。
複数回の試行の末、Aさんは自身の行動に違和感を覚えた。
左手にはしっかりと受話器を持っているが、右手は電話機ではなく、その隣に置かれていた「電卓」のキーを操作していたという。
■なぜ混同が起こったのか
Aさんによると、業務の忙しさから「電話と電卓を交互に使う状況が続いていた」と話す。
電話機と電卓は外観が似ており、配置も近かったことから、無意識のうちに操作を取り違えてしまった可能性がある。
オフィスの同僚も「一度は誰もがやりかねないミス」としつつ、「業務効率化のため、デスク周りの整理が必要だ」と語った。
■職場環境が招く“うっかりミス”
株式会社ビジネス環境研究所の中村達也主任研究員は、「電話機や電卓など、類似した機器を密接して配置すると、集中力が落ちた際に混同が起きやすい」と指摘する。
オフィスワーカーを対象とした同研究所の調査(2023年度)によれば、「業務中、似たような機器の誤操作を経験した」と答えた人は全体の21.4%に上るという。
■今後の対策と展望
中村氏は「職場のレイアウトを工夫し、機器の配置や色分けによる区別を推奨する」と話す。
Aさんも「今後はデスク周りを整理し、同じミスを防ぎたい」と語った。
オフィスでの“うっかりミス”は誰にでも起こりうる。
読者も自身の職場環境を見直し、再発防止策を講じてみてはいかがだろうか。
仕事・学校の話:「電話がつながらない」業務現場で起きた珍トラブル、その原因とは
「電話がつながらない」業務現場で起きた珍トラブル、その原因とは
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