■女子生徒が語る「謎の書」と1カ月の昏睡体験
東京都内の中学校に通っていたAさん(仮名、当時14歳)が、図書館で手に取った一冊の本をきっかけに1カ月間の昏睡状態に陥った――。
本誌はAさん本人への取材や関係者の証言をもとに、この不可解な出来事の全容を明らかにする。
■図書館で出会った「沈まぬ太陽」
事件が起きたのは約10年前、東京都内の小さな地域図書館だった。
Aさんは当時、友人が少なく、放課後や昼休みを図書館で過ごす日々を送っていたという。
ある日、読み尽くした蔵書の中から、奇妙な絵が表紙に描かれた小冊子『沈まぬ太陽』に目が止まった。
「原子力爆弾を思わせるような不思議な絵が表紙にありましたが、内容はそれ以上に異様でした」とAさんは振り返る。
冊子の中身は押し花や奇妙な文章、そして太陽が描かれた数々の絵。
特に「テーブルにレモンが乗った絵」が印象に残ったという。
■不可解な現象と“裏の世界”の体験
Aさんは好奇心に駆られ、ページをめくり続けた。
すると突然、遠くから叫び声が聞こえ、周囲の視線を強く感じたという。
その場の空気に居心地の悪さを覚え、図書館を後にした。
「外に出ると、空気が濁っていて、見慣れたはずの景色が一変していました」。
Aさんはその後、防波堤で釣りをする男性と遭遇。
海は真っ黒に染まり、空は赤みがかったピンク色、釣り上げられていた魚も奇妙な形をしていたという。
取材によれば、釣り人はAさんに「喰われるぞ」と警告。
その直後、カラスのような鳥に手を突かれる被害も受けた、とAさんは語る。
釣り人の指示で逃げるうち、やがて太陽が人間の形となり、風景が蒸発していく様子を目撃したという。
■1カ月の昏睡、現実に残った“傷跡”
Aさんが次に意識を取り戻したのは、病院のベッドの上だった。
家族や医師によると、Aさんは図書館で本を読んでいる最中に倒れ、約1カ月間昏睡状態にあったという。
「目覚めると、クラスメイトからの寄せ書きが枕元に置かれていました」。
Aさんの手には、現実世界では説明のつかない鳥に噛まれたような傷跡が残っていたとされる。
■「釣り人は亡き叔父」――驚きの後日談
本誌の追加取材で明らかになったのは、Aさんを“裏の世界”で救った釣り人が、数年前に亡くなった叔父である可能性が高いという事実だった。
Aさんによると、後日アルバムで確認したところ、釣り人と叔父の姿が一致した。
以降、Aさんは墓参りを欠かさないという。
また、昏睡中に受けた鳥の傷跡が現実にも残っていたことで、「単なる夢や幻覚とは言い切れない」とAさんは語る。
■“呪いの書”とクラスメイトの自死
さらに取材を進めると、Aさんが昏睡していた間、同級生の男子生徒Kさんが自殺していたことが判明した。
Kさんは同じ「沈まぬ太陽」を図書委員から借りて読んでおり、その後「呪いの書」と呼び自ら焼却したとされる。
その後、Kさんの精神状態は不安定となり、自死に至ったという。
Aさんの寄せ書きにも「沈まぬ太陽」との言葉が記されていた。
事件後、問題の本は図書館から姿を消している。
■専門家「集団的な心理現象の可能性も」
不可解な体験について、臨床心理士の佐藤一郎氏は「思春期の強いストレスや孤独感が、現実と夢幻の境界を曖昧にすることがある。
複数人が同じ本に触れたことで、集団的な心理現象が誘発された可能性も考えられる」と指摘する。
一方、Aさんはその後、大学を卒業し社会人として生活している。
「今でも読書は好きですが、作者不明の本は手にしません」と語る。
■今後の展望――未解決の“謎の書”と読書文化の課題
今回の事例は、思春期の心の脆さや、匿名の文学作品が持つリスクについても一石を投じている。
Aさんが体験した「裏の世界」は、果たして心理現象なのか、それとも未解明の何かなのか。
専門家の間でも見解は分かれる。
読書の安全性や図書館運営の在り方について、今後も検証が求められそうだ。
読者の皆さんは、見慣れぬ本を手に取る際、十分な注意が必要ではないだろうか。
不思議な話:図書館で“裏の世界”を体験 女子生徒が語る1カ月の昏睡と謎の書の真相
図書館で“裏の世界”を体験 女子生徒が語る1カ月の昏睡と謎の書の真相
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